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『知って、肝炎プロジェクト』特別参与 杉良太郎氏が日本医師会 横倉義武会長を表敬訪問

『知って、肝炎プロジェクト』特別参与 杉良太郎氏が日本医師会 横倉義武会長を表敬訪問
メディカルノート編集部  [取材]

メディカルノート編集部 [取材]

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この記事の最終更新は2019年03月29日です。

わが国では、年間3万人ほどの方が肝がんによって命を落としています(2017年データ)。肝がんの原因には、B型肝炎およびC型肝炎が大きく関係しています。それらB型及びC型肝炎ウイルス持続感染者は300〜370万人と推定されています。

このような状況を受け、2012年より厚生労働省は、肝炎の知識や肝炎ウイルス検査の重要性を国民に分かりやすく伝え、早期発見・早期治療に向けて自ら積極的に行動してもらうための肝炎対策国民運動として『知って、肝炎プロジェクト』という啓発活動を進めています。2019年3月4日(月)には、本運動の特別参与を務める杉良太郎氏が、日本医師会の横倉義武会長を表敬訪問しました。本記事では、その様子をレポートします。

『知って、肝炎プロジェクト』についてはこちらをご覧ください。

杉良太郎特別参与

本日はお時間をいただきありがとうございます。2012年にスタートした『知って、肝炎プロジェクト』の活動は、2019年7月には8年目に突入します。この7年間、芸能界やスポーツ界の方々の力を借りて、肝炎対策を進めてまいりました。

最近では、全国で肝炎ウイルス検診および治療がどれくらい浸透しているかというデータをとり、その結果から1つの都道府県を選定し、集中的に啓発活動を行っています。さらに、がん検診に関する啓発活動についても、我々が引き受ける予定です。今後とも、どうかお力添えのほど、よろしくお願いいたします。

杉良太郎特別参与

横倉義武会長

本日は『知って、肝炎プロジェクト』特別参与の杉良太郎氏に日本医師会までお越しいただき、感謝申し上げます。ウイルス性肝炎は日本の長い歴史において見過ごすことのできない大きな感染症のひとつであり、これらを撲滅していくことは非常に大切なテーマだと考えています。

社会的な影響力を持つ芸能界やスポーツ界の方々に、このような肝炎対策の啓発活動に取り組んでいただくことを、たいへん嬉しく、頼もしく感じております。また、(2019年)7月からはがん検診の啓発活動にもご協力いただくとのことで、非常に期待しております。今後とも、よろしくお願いいたします。

横倉義武会長

杉良太郎特別参与

現在、本プロジェクトの大使を務める方の中には、C型肝炎を克服し、元気になって啓発活動を支えてくれている仲間がいます。妻の伍代夏子も、2009年よりC型肝炎の治療を行いました。当時、注射と飲み薬の治療でしたが、息苦しさや頭部の脱毛といった副作用に悩まされました。私にはそばにいてあげることしかできず、非常につらかったことを記憶しています。

懇談

しかし、C型肝炎は、2014年に新たな治療法が行われるようになり、少ない副作用でC型肝炎を治療することが可能になりました。肝炎ウイルスに感染しているかどうかは、検査をしなければわかりません。もし肝炎が進行すれば、自分だけの不幸では済まず、ご家族をも巻き込むことになってしまいます。

これまで開催したイベントのなかで、ブースを設けて無料で肝炎ウイルスの検査を実施したところ、感染者が数名みつかりました。このように、感染を知らないまま過ごしている方もいるのです。ですから国民の皆さんには「自分だけは大丈夫」と思わずに、ぜひ検査を受けていただきたいです。

横倉義武会長

杉良太郎氏をはじめとしたサポーターの皆さんに、この7年間、「知って、肝炎プロジェクト」を継続していただいたことに敬服しております。「継続は力なり」という言葉がありますが、多くの活動の積み重ねが、徐々に国民の意識を変革しているのでしょう。

横倉会長

昔は肝炎という病気に対する偏見があり、自身が肝炎に感染していることを公表できないという状況がありました。しかし、医学・医療の進歩によって肝炎の原因は徐々に解明され、治療法も発展しています。現在では、肝炎に対する偏見はほとんどなくなりました。

肝がん自体の治療もかなり発展しており、肝がんの死亡率は減少傾向にあります。しかしながら一般的ながんと同様、肝がんは早期発見、早期治療が非常に大切であり、それを実現するためには適切な検査が重要です。そのために今後、医師に対しても「肝炎ウイルス検査の重要性」を浸透させていく必要があると考えています。

杉良太郎特別参与

講演やイベントなどを通じて肝炎ウイルスの検査の大切さを伝えても、他人事のように聞き流されてしまうことがあり、とても残念に思います。そこで、必要に応じて、医師から患者さんに肝炎ウイルス検査の受診を促していただけたら大きな効果があるのではないかと期待しています。

また、1つ疑問があるのは、検査を経てC型肝炎ウイルスの感染がわかっても、治療を受けない方々が一定以上いるということです。この現状についてどのようにお考えですか。

横倉義武会長

従来、C型肝炎に対して、インターフェロンを中心とした治療が行われてきました。この治療法は副作用が大きく、それに耐えられずに治療を中断せざるをえないケースや、副作用を恐れて治療を諦めるケースが存在しました。このような歴史の名残が、未だにC型肝炎の治療に対する抵抗感としてあらわれているのかもしれません。

しかし、医学・医療は近年大きく変化し、現在は少ない副作用でC型肝炎の治療を行うことができるようになりました。ですから、もし検査でC型肝炎ウイルスの感染が発見された場合には、きちんと治療を受けていただきたいと思います。

我が国では1961年に国民皆保険制度がスタートし、保険証を持つすべての国民は、自分が支払える範囲の負担で適切な治療を受けることができる仕組みになっています。肝炎に関しても、さまざまな支援制度ができつつありますから、ぜひそれらを活用し、治療を受けていただきたいです。

杉良太郎特別参与

そうですね。妻がC型肝炎の治療を受けた頃はまだ薬の価格も高かったように記憶していますが、それから新しい薬や治療法が登場しましたし、医学・医療が日進月歩であることを実感します。医療を受ける視点からみると、日本は非常に恵まれた国ではないでしょうか。私たちは「あって当たり前」という感覚ではなく、大切に医療資源を使っていく必要があると思います。

対談の様子

そして、私たちはこれからも肝炎の早期発見・早期治療、そしてがん対策に向けて、精力的に啓発活動を継続していきます。本日はありがとうございました。

横倉義武会長

本日は誠にありがとうございました。杉良太郎氏が医師会にお越しくださったことは、医師向けの『日医ニュース』や、医療機関の待合室などに掲示してもらえるようなポスターを作成して、国民の皆さんに肝炎ウイルス検査を受けてもらえるよう呼びかけていきたいと思います。

対談のあとには、杉良太郎氏より『知って、肝炎』プロジェクトの肝炎クッションの贈呈、そして、横倉義武先生より日本医師会の公式キャラクター『日医君(にちいくん)』のぬいぐるみの贈呈が行われました。

肝炎クッションの贈呈

日医君ぬいぐるみの贈呈

『知って、肝炎プロジェクト』特別参与 杉良太郎氏の日本医師会 横倉義武会長への表敬訪問は、このようにして和やかに終了しました。

『知って、肝炎』プロジェクトの一環として、2019年3月11日(月)には、同プロジェクト特別大使を務める伍代夏子氏が、けんぽれん(健康保険組合連合会)大塚陸毅(おおつか むつたけ)会長を訪問しました。

伍代夏子氏が大塚陸毅会長を訪問

同訪問では、伍代氏が自身のC型肝炎の闘病生活の体験を語られたほか、現在の肝炎対策についての懇談を行いました。また、肝炎ウイルス検査の受検率の向上を目的として、健康保険組合連合会に向け、健保組合での検査導入や、加入企業の従業員への検査受検の呼びかけを要望しました。

伍代夏子氏が大塚会長を訪問

『知って、肝炎プロジェクト』についての詳細はhttp://www.kanen.org/ をご覧ください。また、肝炎に関する解説は、こちらの記事でご紹介しています。

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